カネカのペロブスカイト太陽電池
タンデム型・BIPV戦略

カネカの主な強み

  • 結晶シリコン太陽電池(HIT/HBC型)で世界最高クラスの効率実績(単結晶26.7%認定)
  • HIT技術を活かしたペロブスカイト/シリコンタンデムへの転換
  • 住宅・BIPV向け製品ラインとの統合

カネカの太陽電池事業の背景

カネカ(鐘淵化学工業)は2017年に結晶シリコン太陽電池で26.7%の世界記録(研究用セル、第三者認定)を達成した高効率セルの開発で知られています。この技術基盤を持つカネカは、次世代のペロブスカイト技術との融合で商業的優位を保とうとしています。

ペロブスカイト開発の方向性

1. ペロブスカイト/シリコンHITタンデム

カネカの主要アプローチは既存のHIT(ヘテロ接合)シリコン太陽電池の上にペロブスカイト上部セルを積層するタンデム型です。HIT太陽電池はパッシベーション層の品質が高く、タンデム化時の下部セルとしても高いVocを維持できます。

  • HIT下部セル:バンドギャップ1.12 eV(赤外域吸収)
  • ペロブスカイト上部セル:バンドギャップ1.65〜1.75 eV(可視光吸収)
  • 理論効率上限:約43%(2接合タンデム)

2. 建材一体型(BIPV)展開

カネカは太陽電池を住宅屋根・建物外壁に一体化した製品(カネカ ブラックソーラーなど)の実績があります。ペロブスカイトの色調・形状自由度と組み合わせることで、意匠性の高いBIPV製品の開発を進めています。

グリーンイノベーション基金での取り組み

NEDOのグリーンイノベーション基金「次世代太陽電池の開発」プロジェクトにカネカも参加。シリコン太陽電池メーカーとしての製造インフラを活用しながら、ペロブスカイトとの統合プロセスを開発しています。

開発マイルストーン

時期内容
2017年結晶シリコン太陽電池で26.7%の世界記録達成(NREL認定)
2021年グリーンイノベーション基金プロジェクトに参加
2022〜2024年ペロブスカイト/HIT タンデムセルの研究開発加速
2025〜2026年タンデムモジュールの実証・評価(予定)
2028年以降商業製品投入(目標)

他社との比較

項目カネカパナソニック積水化学
シリコン基盤HIT(ヘテロ接合)HITなし(フィルム型)
タンデムペロブスカイト/HITペロブスカイト/HITフィルム単体
BIPV住宅・建材向け実績住宅向け実績工場・倉庫向け
商業化目標2028年以降2027年2025〜2026年

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