ペロブスカイト太陽電池の変換効率
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光電変換効率とは

光電変換効率(Power Conversion Efficiency、PCE)とは、太陽電池に入射した太陽光エネルギーのうち、実際に電気エネルギーとして取り出せた割合のことです。

変換効率(%)= 出力電力(W)÷ 入射光エネルギー(W)× 100

標準試験条件(STC)では、AM1.5G(大気質量1.5の太陽光スペクトル)・照射強度1,000W/m²・温度25℃の条件で測定します。

ペロブスカイト太陽電池の最新変換効率記録(2025年)

単体ペロブスカイトセル
26.7%
認定最高効率(2025年)
ペロブスカイト/シリコン
タンデム型
33.9%
認定最高効率(2025年)
大面積モジュール
(100cm²以上)
~20%
商業化クラスの目標

各種太陽電池との変換効率比較

太陽電池の種類研究記録(最高効率)商業製品の効率理論限界
ペロブスカイト(単体)26.7%—(実用化前)~33%
ペロブスカイト/Siタンデム33.9%—(実用化前)~45%
単結晶シリコン29.4%22〜24%29.4%
多結晶シリコン23.3%18〜21%29.4%
CIS/CIGS型23.4%16〜20%~33%
有機薄膜太陽電池19.2%10〜15%~25%
色素増感型(DSSC)13.0%8〜10%~20%

タンデム型が理論限界を大幅に引き上げる

単接合太陽電池の理論限界(Shockley-Queisser限界)は約33%ですが、2接合タンデムでは約45%、3接合では約50%まで引き上げられます。ペロブスカイトのバンドギャップ調整の自在さがタンデム型との相性を特に良くしています。

効率を決める3つのパラメータ

変換効率は以下の3つのパラメータの積で決まります。

Jsc
短絡電流密度
どれだけ多くの光子を電子に変換できるか
Voc
開放電圧
生成した電子・正孔のエネルギー差。1V超も可能
FF
曲線因子
理想的な四角形に対する実際のI-V曲線の充填率

PCE = Jsc × Voc × FF ÷ 入射光強度

認定効率と非認定効率の違い

論文に掲載される効率値には自己報告値第三者認定値の2種類があります。

  • 自己報告値:研究室内の測定器で測定した値。測定条件や装置の違いで過大評価になる場合がある
  • 第三者認定値(Certified):NREL(米国)、Fraunhofer ISE(ドイツ)、産総研(日本)などの公認機関が標準条件で測定した値。信頼性が高い

「26.7%」は認定効率

本サイトで紹介している26.7%(単体)・33.9%(タンデム)はいずれも第三者認定機関による認定効率です。論文での自己報告値はさらに高い数値が報告されることもありますが、認定値をもって信頼できる記録とされます。

実用モジュールでの効率低下はなぜ起きるか

小型セル(1cm²以下)では26%超を達成していても、実用モジュール(100cm²以上)になると効率が15〜20%程度に低下します。その主な原因は:

  • 電気的損失:大面積では電流が流れる距離が長くなり、抵抗損失が増大
  • 光学的損失:モジュール化に伴う非発電面積(デッドエリア)の増加
  • 均一性の問題:大面積での塗布・結晶化の不均一性
  • 接続損失:セル間の直列・並列接続による損失

大面積での効率向上は商業化に向けた最重要課題の一つです。

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